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娼年 : 石田衣良(いら)

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すごくおもしろくて惹きこまれた。



・目覚めたまま迎える朝は白い。

・身体のなかにとどめておいては危険な毒を吐くように、腹を痙攣させて
 ぼくは何度も放出した。

・かちっとしている服にはどこか一箇所かわいいところをつくるといい

・自分で意識している魅力なんて底の浅いものよ。

・見知らぬ女性を待つ時間が、これほど濃厚なものとは思わなかった。

・わたし、約束の時間のまえにきて、今日はどうしようかなって考えるのが好きなんだ。
 だって人を待つ時間てすごくじれったいでしょ。そのじれったいのが好き。
 だから、素敵だなと思う男の子だと、すぐに寝てしまうのが惜しくなる。

・心がなくなってしまうと、身体はつくりもののようになってしまう。人間の感じがし
 ないんです。

・イツキさんはおぼろげになにかを暗示する作品より、はっきりとものをいう作品のほ
 うが好きだった。

・「普通の欲望」の幅の広さは驚嘆すべきものであること。

・アズマの横顔を見た。整っているけれど、それだけではない。皮膚や血管や骨格では
 なく、傷つきやすい神経だけを針金細工にしてつなぎあわせたような横顔だった。
 誰だって目を離せなくなるだろう。

・アズマはやわらかな舌先を、さらに触れるかふれないかのかすかさでつかう。
 雨が降る直前の湿った風に全身を吹かれるようだった。

・身体の表面の感度がどんどん上昇していくのがわかった。

・ぼくたちは自分で設計したわけでもない肉体の、ごくわずかな部分に振り回されて
 一生をすごく。過激な欲望をもつ人は生涯を檻のなかで送ることもあるだろう。
 平均的な欲望のもち主でさえ長くはない人生の何万時間かをセックスについて空想し、
 無駄に潰してしまう。

・昼と夜のあいだには夜明けと夕暮れがある。

・HIVポジティブ。カクテルのようにたくさんの種類の薬を一生のませるわけにはいか
 ない。

・「ラブシーン」と古式ゆかしく呼ぶのがぴったりな、愛らしい硬質感

・翳り(かげり)。生死にかかわるような問題ではないが、本人をどこか暗くする部分。
 (誰もが自分のスタイルや物語をもっている。それは表面的な飾りにすぎないという
 人もいるだろう。欲望の真実はどこか深部にある。)





簡単なあらすじは、20歳の青年が会員制ボーイズクラブのオーナーと出会い、
娼夫の仕事をはじめ、女性について何か得ていく、といったかんじ。


普段垣間見れない世界だからか、異様におもしろくうつった作品だった。


特に性癖について。
人はそれぞれ好みのタイプが違うように、それぞれが独自の性癖を持っている。
それは一般的にみて「普通」と捉えるレベルから、「逸脱」しているものまで様々。

この本には、好きな男性に自分のおしっこを見せることでエクスタシーを感じる女性、
自分の身体を傷めつけることでしか快感を得ることができない青年が出てくる。

多くの女性が男をいろんなカタチで求めている。

現実の世界をみると、女性がこんなにも男性を欲しているように感じ取ることができない。
だから新鮮だった。こんな女性がいてもおかしくない、これも普通なんだ、って。

性癖についての見解が少しだけ広がったように感じた。
簡単に否定はできないなぁ、と思う。


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Hiro

Author:Hiro
読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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