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色褪せた書簡箋に (堀 辰雄)

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すべてのものが彼等には存在しないよりももっと悲しく、もつとつまらなく見えるのである。

かかる自殺の中には美學がある自分の最後の行爲を注意深く構成せんとする氣遣ひがある

自殺の第三の種類として次のものが考へられる。ある種の人々は人生を非常に冷靜に考へる、そして非常に絶對的な、非常に野望的な考へをもつ、そのために彼等は彼等の死の處分を出來事や有機的變化の偶然に委ねたくないのである。彼等は老衰を、失格を、出來事を嫌惡する。我々は古人の中にさういふ人間離れした決斷のいくつかの實例といくつかの讚美とを見出す。

自殺する人々。ある者等は自己に克つ。他の者等は、反對に、自己に負けて、彼等の運命曲線(私はそれがどういふものであるか知らぬが)に從ふがごとくに見える。

人は夢みるごとくに自殺をする。





自殺の中に美学があるっていったら、なんだか悪い気もしてしまうのですが、
それでも自殺をする人がそれぞれ自分なりに死に方を考えて死のうとしているわけですから、その方法を「美学」と呼んでもたしかにいいような気もしました。
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Hiro

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読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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