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母子ホームの子供たち (槙本 楠郎)

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赤い西日

「あら、ごちそうねえ。」

「ごめん下さい。」 睦子が扉口にのぞきました。 手を洗つて来て、今おむすびをたべようとしてゐた清三は、につこりしていひました。「やあ、おはいり。いいものがあるんだよ。」


おとうさんはいつ帰つて来られるかわからないので、去年の暮に、この母子ホームへ入れてもらふことになつたのです。
この建物の中には、三十幾つの部屋があつて、大ていどの部屋にも、おとうさんが出征されるか、でなかつたら戦死されて、おかあさんが、子供をつれて働いてゐる家族たちが、それぞれ住んでゐるのでした。

壁ぎはの箪笥の上にかざつてある、戦闘帽をかぶつたおとうさんの写真






「あら、ごちそうねぇ。」なんてぼくは生きてきてたぶん一度も実際に聴いたことがないと思います。
だからか知らないけど、なんか妙に引っかかる台詞でした。
「あら、」と「○○ねぇ。」を組み合わせるとなんか心に残るのかなぁ、なんて思いました。
情緒がありますよねきっと。少なくてもぼくはそう感じました。



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Hiro

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読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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