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健全なる美食 : 玉村豊男

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農園を営む著者の料理のつくりかた。



・パスタは乾と生ではまったく別の食べ物といっていいほどに違うもので、
 いわゆるアルデンテの硬度を求めるなら乾麺に限るし、手作りしてフレッシュな
 うちに食べるのなら、フェトチーネかそれ以上の幅広麺のほうがおいしい。
 なかでも、粉にジャガイモを混ぜてつくるニョッキは、あの田舎風のモチャッと
 した舌触りがなんともいえず懐かしいようなうれしいような。

・春先の古いジャガイモは、水気が抜けている分だけ糖度が高く、
 旨みも凝縮している。

・アスパラガスの太いのは湯がき、細いのはそのまま油で炒め・・・あるいはブツ切り
 にして味噌汁に放り込むのも最高

・市販のアスパラを料理する場合、揃った下端の硬いところを2,3センチくらい
 切り落とすのがふつうで、そうすれば上のグリーンの部分はほとんど皮を剥く必要も
 ない。筋張った茎の場合は、やはり表皮は剥いたほうがいいだろう。
 湯を沸かす。そして均一の細めに切って皮もなかば削ったアスパラを、ひとつまみ
 ずつさっと熱湯にくぐらせる。茹でるのではなく、熱湯を通過させる。

・サラダという言葉の語源は「(野菜に)塩をつけたもの」
 ドレッシングは、ドレスを着せるという意味だから、素材に衣裳をまとわせてやる、
 という感覚が大切

・いったいに、脂肪を多く含んだ食材は、直火焼きにしてそのアブラを落として
 やると味のバランスがよくなることが多い。

・日本ではおふくろの味
 フランスではおばあちゃんの味

・キャベツはそのまま生で食べたり、手でちぎって炒めたり、大量の油でフワッと
 揚げ炒めしたタマゴと合わせてカキ油をかけて食べたり・・・余ったら大鍋に
 放り込んで水煮しておけばスープのもとになる。鶏や牛のスープの固形キューブなど
 があればそれを加えるもよし、なければベーコンだけでも十分においしいスープが
 できる。ベーコンまたは塩漬けの豚肉の小間切れを少し鍋で炒めて油を溶かしてから
 水を注ぎ、千切りのキャベツを大量に加える、というのがフランス田舎風
 キャベツ・スープの基本レシピ。これにタマネギやニンニク、ジャガイモなどを
 加えれば無限のヴァリエーションが生まれる。

・ロールキャベツはルーマニアの名物
 私はナマの葉を、鶏のスープに冷たいうちから入れて味をしみこませながら煮て
 柔らかくする。その間に、タマネギのみじん切りと、挽肉、続いて米粒を、少量の
 オリーブ油を引いたフライパンで炒める。分量は、タマネギ1、挽肉5、コメ2。

・キャベツを丸く結球してから収穫せずにそのまま畑に放っておくと、内側の葉の
 逃げ場がなくなってキャベツは爆裂する

・ズッキーニは、焼いても煮ても炒めてもおいしい。
 実際、ナスに使われる調理法はすべてズッキーニに応用することができる。

・リゾットというのは本当に簡単な料理で、電気釜でごはんを炊くより早くできるから、
 畑から疲れて上がってきたときなど、私はついラクを求めてリゾットにすがってしまう。はじめにピーマンやズッキーニをグリルで焼く。それからレタスやトマトでサラダをつくる。その大量の野菜に、コメ70gをリゾットしたものがあればそれが一回の食事。

・リゾットの作り方
 リゾットはナマコメからつくる。洗わずにフライパンに放り込み、オリーブオイルで
 炒める。油で半透明になった米粒の一部が再び白く変色するくらいまで。
 そうなったら水なりスープなりを上から注ぐ。火はずっと中強火。沸騰したら
 火を少し弱め、底につかないように木杓子かなにかでときどきかきまわしながら、
 水分をどんどん蒸発させていく。15分経過したあたりから、一粒2粒つまんで
 噛んでみる。しっかりアルデンテだが芯はない、という食べごろの状態になったとき
 に水分のあらかたが蒸発している、というのが理想だが、少なめの水(スープ)で
 スタートして減りすぎたら足していくことにすれば間違いないだろう。はじめから
 多すぎて蒸発し切る前に過熱が進みすぎ、アルデンテを通り越してぐずぐずに
 なったら失敗作。ただナマ米を炒めてからやれば加熱が多少延長されても歯ごたえは
 残る。日本米を洗ってから使ったら、どうやってもおじやか雑炊のようになって
 しまうが。
 スープはストックがあれば文句ないが、ものぐさな私は冷水を注いで途中粒の鶏ガラ
 スープをパラパラと加えるのが普通。これが基本のホワイト・リゾット。
 あるいは少量の豚肉とタマネギなどを最初からナマ米とともに炒め、単なる水を
 加えて煮ても結果はダシの効いた作品になる。スープの種類、加える具のヴァラエティーは自由自在。

・夏はさまざまの野菜をさまざまに調理して食べるが、我が家の定番といえば焼き野菜。
 たとえばズッキーニ。厚さを7-8ミリの輪切りにして、両面をグリルで、
 あちこちに黒く焦げ目がつくまで焼く。焼いたらすぐに、オリーブ油と醤油を
 混ぜたものをかけ、塩、こしょうをしてざっくりと和える。
 ピーマンも焼く。丸のままゴロリと網の上にのせて焼く。
 全体がフニャリと柔らかくなったらできあがり。熱いうちに切ってヘタとタネを
 取り除き、オリーブ油と醤油、塩、胡椒。

・ラタトゥイユは、間単にいえば夏野菜のゴッタ煮のこと。
 つくりかたはいたって単純で、まずはタマネギとニンニクをたっぷりのオリーブオイ
 ルで炒め、次いでブツ切りのズッキーニを加え、好みでピーマンやナスなども加え、
 最後にトマトを放り込んで潰しながらさらに炒めていると自然に野菜たちから水分が
 出て、炒めていたつもりが煮ているような状態になってくるから、少し火を弱め、
 全体がグズグズに絡み合うまで煮ればいい。トマトは面倒ならヘタだけとって
 4つに切ってそのまま入れ、皮がめくれてきたら、ハシでつまんで捨てたっていい。
 後半の段階では塩と黒胡椒、それに少量の唐辛子と、乾燥ハーブの葉を
 思い切ってたくさん入れることにしよう。私はそのときに粒の鶏がらスープを
 ひそかに投入して味にニュアンスを付け加える。失敗するのが難しいくらいの料理。

・フェンネルは、いわゆるウイキョウのことで、独特の、ちょっとクスリ臭いような、
 なんともいえない香りを持っている。その細い緑の葉はハーブとして魚料理によく
 用いられているが、茎の下方の白く太ったところが野菜として利用される部分である。
 日本ではあまりお目にかかることがないが、イタリアではそこのところをただ
 スライスしたものをサラダで食べさせる。
 甘く、切ない、その芳香。

・根セロリは、細切りにして豚肉とさっと炒めたり。美味。

・タイ米はよく水に浸してから炊けというが間違いである。
 長粒米はなるべく水分を少なくして粘り気なく炊いてこそ美質が生きる。
 水加減はタイ米1に対して水0.85なし0.9.研いだらすぐに炊く、
 長く水に漬けておいてはいけない。
 チャーハンにしたらサラサラの最高品ができあがる。

・昨年の秋、200個のニンニクの皮を剥いて鱗片をばらし、畑の土に埋めた。
 しばらくして青い芽が出て、葉を伸ばし、そのまま冬を越した。
 そして6月も半ばを過ぎる頃になると葉の先端が少し枯れ始める。
 7月のはじめ、土の中から茎根を一挙に引き抜く。
 真夏が来て乾いた日が続くと強烈な臭いはやわらぎ、ときたま風が吹くとほのかに
 甘いような良い香りがあたりに漂い、秋を迎える。水分も適当に抜け、
 味も香りもいちばん良い季節。

・パスタは細い順に カッペリーニ > スパゲッティーニ > スパゲッティ
          > ヴェルミテッリ

・パスタの味の違いは、ひたすら茹で方にかかわる。余熱まで計算する想像力を。

・熱湯にはあらかじめ塩をたっぷり入れておき、パスタの塩味はこのときの塩だけで
 つくる。

・元の鍋に少し湯を残しておいてザルからパスタをそこに戻し、すぐにオリーブ油を
 かける(火は止めたまま)とよいだろう。こうするとパサつかず、ソースともよく
 馴染む。ソースを元の鍋に入れてパスタと和えるか、パスタを別鍋のソースに入れて
 和えるかには場合に夜が、いずれも一刻一秒を争う。

・カルボナーラは、細い麺がとりわけ美味。
 鍋に湯を沸かし、沸騰するまでの間にベーコン(サイの目に切る)を別鍋で
 熱しておき、タマゴもボウルに溶いてよくかき混ぜておく。
 3分ほどで茹ったら熱湯ごとザルにあげ、カラになった熱々の大鍋にベーコンと
 オリーブオイルをいれ、ただちにざるの中の麺をその中に戻し、間髪入れずに溶き卵
 を上からかけて、木ベラで勢いよくかきまわす。火は止めておくが余熱でタマゴは
 すぐ固まるから、フルスピード、全力でかき回す。

・新ジャガは、水っぽいのが特徴。若い味が生きるのはポテトサラダ。
 新ジャガの場合、茹で上がった熱々のところへ、半熟タマゴをザックリと割って
 混ぜ合わせる温かいサラダが私たちのお気に入り。塩、黒胡椒、オリーブ油で
 味をつけ、好みの量だけヴィネガーを加える。

・春先の古いジャガイモの味をひきたてるのは煮物かローストだと思う。




とても美味しそうなカラーの料理が並ぶこの本。
著者の人柄がよく出ており、著者がどういう人間なのか本を通して想像することができました。
農園を営むだけにどうすれば美味しく野菜(もちろん魚もお肉も)を食べられるかを知り尽くしているような、
それでいてより良いものを追い求めているような印象を受けました。素敵な人です。



勉強になりました!


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読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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