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AIDSのための138章 : 河瀬正晴

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中学・高校・大学生版/一般家庭版、エイズの正しい知識を知ることができる本


・1981年6月、アメリカ国立防疫センターは、ロサンゼルスで若い人の中に
 原因不明の疾患が発生したと発表し、翌82年、この疾患をAIDSと命名した

日本のマスコミの今。社会がエイズと共存するための有効な情報を提供している
 とは言えないのではないだろうか。


・エイズを含めて、人間の性を肯定的にとらえる視点がわれわれ日本人の中に
 どれだけ育ってきたかを問えば、その結果はネガティブな反応と性に対する偏見差別
 に満ちた答えがかえってくるに違いない。

テレビでキャンペーンをしたり、学校にパンフレットを配ることを否定するものでは
 ない。しかし、このようなことだけで、HIVやエイズに対する態度変容や意識改革が
 可能なのだろうかと、強く危惧を抱いている。

 事実、知識だけでは態度は変わりようもなく、理解だけでは意識も変わりようがない。
 では何が大切なのか。そこでは最も根元的な問題、われわれ日本人がもっている性に
 対する価値観の変革が望まれていることを知るべきであろう。

 性差別に鈍感な男性優位社会の中で育てられてきた性の価値観の変化、
 家制度に支えられてきた性モラルのダブルスタンダードに対するアンチテーゼ、
 家族や社会が変化しているのにそれに追いつけず崩壊したと決め付けている大人たち、
 一見、エイズとはかかわりのないことのひとつひとつが、実は今日のエイズ問題と
 大きく関わっているのだ。

・まさにエイズは21世紀の黒死病だ

・日和見(ひよりみ)感染症とは、人が健康なときにはなんら悪さをしない
 いろいろの細菌、原虫、真菌、ウィルスなどが病気に対する抵抗力が落ちた身体で悪さを始めて病気を引き起こすこと

・何の症状もない状態にある人を「無症候性キャリア」と呼ぶ。
 (世界に1~2000万人いるといわれている)
 この時期はエイズウイルスの感染症状はいっさいありませんが、エイズ抗体は常に
 陽性で人に感染させる危険性は非常に高い状態です。

・エイズウイルスが多く含まれる場所
 1位 血液、精液、母乳
 2位 膣分泌液
 3位 唾液、涙、尿、糞便

1991年9月、歯科医師からエイズに感染させられ、
 死期の迫ったキンバリー・バーガリス(23歳で死亡)が息も絶え絶えに、
 アメリカ連邦議会の公聴会で証言するショッキングなテレビ映像を思い出される方も
 多いと思います。
 その医師は意図的に自分の治療を受けた患者にエイズを感染させたと考えられている。


・なぜ性行為によってエイズに感染するのか?
 ペニスの先端は薄い粘膜でできており、女性性器は入り口から内部まですべてが
 粘膜でできていることから、性行為によって両性器は摩擦されて傷がついた状態に。
 この傷は普通痛みを伴わないので自覚症状はなく、
 この傷にエイズ患者の精液が送り込まれると、血液中に入り全身に運ばれる。
 女性がエイズ感染者の場合、膣分泌液に含まれるエイズウイルスが
 ペニスの傷口から侵入することになる。

・一般的に100~200回の性行為で感染するといわれている。あくまで参考数字。

・肛門性交はなぜ危険か?
 肛門に続く直腸は膣のように潤滑油になる分泌液が分泌されていないので、
 ペニスを挿入すると非常に傷つきやすい。しかも粘膜は薄く血管は破れやすく
 傷つきやすいので、エイズウイルスが直接血流に入ってしまい感染の危険性は
 非常に高くなります。
肛門性交の是非はそれぞれの人格が決めることですが、
 ことエイズに関しては十分な注意が必要です。

・膣分泌液にエイズウイルスが含まれるために、唇や舌を使って性器を愛撫すると、
 口の中に傷口があれば感染する危険性があります。
 口の中は簡単に傷つきやすい粘膜に覆われているために、フェラチオも簡単に
 エイズウイルスが侵入する。男性が興奮し、射精に至るまでにペニスから分泌する
 無色透明のカウパー腺液にもエイズウイルスが含まれるため、射精に至らなくても
 感染する危険性はあります。

・エイズ予防にはコンドームが有効とされていますが、91年に厚生省とWHOの
 エイズ対策事業に基づくアンケート調査においても、日本人は不特定の相手と
 性行為を行うときも4人に1人がコンドームを使用しているだけという
結果に

昔から性行為による感染症は何一つとして撲滅されていない。梅毒がよい例。
 ペニシリンなどの抗生物質が開発された現在もいまだ撲滅されていません。

・セックスはお互いのよりよい関係を築き愛情を確かめ深め合う手段であり、
 快楽を追求する手段ではない

・エイズウイルスに感染しますと、平均6-8週間経過後に、血液中にエイズウイルス
 に対する感染抗体ができる。
必ず6-8週間ではないので、その機会から3ヶ月以上
 たった時点で検査を受けるべき。アバンチュールの次の日に受けても無意味。

・タイの売春婦の60%がエイズ感染者であるとの報告がある。
 フィリピン、韓国では異性間性的接触、マレーシア、中国では薬物常習、香港、
 シンガポールでは男性同性愛によるエイズ感染が主流。

日本人特有の熱しやすく冷めやすい国民性からして、一時的な知識普及活動では
 日が経つと忘れてしまうので、そのとき限りではなく息の長い普及活動を続ける。







1993年に出版された本だと思うのですが、すでにエイズ撲滅につながる鮮明な解決策を見受けることができました。

われわれ日本人がもっている性に対する価値観の変革が望まれていることを知るべきであろう。

という一文です。

日本人にいつまで経ってもエイズの正しい知識が根付かないのは、結局根本的なものを解決しようとしていないから
ではないからではないかとぼくも思います。
悪いものを絶つには枝を切るのではなく、根から引っこぬかないとだめだと思うのです。

欧米などと比べても、性について公にすることに常にどこか後ろめたい気持ちがあったり、
性についての学校での授業もとても限られており、こんな状況では性知識など浸透するはずもなく、
そのせいで毎年多くの方々が性病にかかりエイズが広がる一方なのですから、不安は募るばかりです。

あまりにも保守的というか、人間にとってとても大事な知識を子どものうちから与えようとしない日本の学校が、
本当に学校といえるのかいささか腹立たしさもあったりします。いつまでこんなことが続くのでしょうか。

そもそもエイズ撲滅を訴える方はたくさんいて、国もエイズについての知識があるのに、
それをしようとしないのだから、正直呆れています。
なぜ欧米のような良い例があるにも関わらず、真似をしようとしないのか疑問なのです。
良いところは真似すればいいし、悪いところはそこから学べばいいのに、と。




愚痴はこの辺で終わりにして、結局のところ国に頼りすぎたくはないので、
こういった親切で丁寧な本がもっともっと多くの人に読まれてくれればな、と思います。



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Hiro

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読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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