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ひとりを愛し続ける本 : 遠藤周作

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嫉妬心について詳しく描かれるいつもの先生流エッセイ。




・朗らかごっこ

・子どもは大人が想像するより以上に人生に苦しむものだ。
 子どもは大人と同じくらい、この人生の悲しさを味わうのだ。

・子どもが複雑な心理を持ち、微妙な感受性を持っていることに私たち自身も
 子ども時代に多かれ少なかれ経験したくせに、自分が成長すると、いっさいを
 忘れてうちの子は無邪気だとか、単純だとか、朗らかでと、そういう短絡的な
 形で見よう、見ようとする

・嫉妬にゆがんだ顔ほど醜いものはありません。

・嫉妬はどうもわれわれに劣等観念を持たせる相手にたいして抱く感情のようだ

・嫉妬(自尊心が傷つけられ、コンプレックスが刺激される感情)
 自信のなさが嫉妬心を引き起こす。
 坂道でブレーキがかからず速力を増していく車のよう。

・嫉妬心に駆られたものはたえず想像力を働かせます。

・自分の夫や恋人を同姓に奪われたとき、たいていの女性は夫や恋人よりも
 相手の女のほうを憎みます。が、男のほうは自分の妻や恋人を憎悪する
 気持ちのほうが強い。

・嫉妬の被害を最小限にとどめる方法
 ①嫉妬心の苦しみは根拠のない想像や妄想で起こることを知って、そういう想像を
  できるだけしないようにする。
 ②嫉妬心はあなたの顔を醜くゆがめることを考え、嫉妬のときこそ
  醜くならぬようにしよう。嫉妬でゆがんだ顔はかえって夫や恋人を遠ざける。
 ③嫉妬心はコンプレックスからきていることを承知しておくこと。

・夫は体だけあの女に貸して、心はここに残しているのだ

・あまたの顔を持ちプリズムのような自分を使い分けて生きている。
 それが人間の生き方だと思っている

・社会道徳などは時代や環境がかわれば変化するもの。大事なのは
 社会道徳ではなくて、人間としての在りかた、生き方のほう。

・憎が愛と背中あわせである感情

・人間の誰しもが持っている残酷な破壊衝動「激情(レイジ)」

・結婚生活をふくめて、どんな生活でも、生活である限り、うらぶれて、地味で、
 色彩に乏しいものです。夫以外の男性と関係を結ぶ人妻は、現在では、
 4,50%ぐらい、いると聞きました。

・女性は男よりも倫理観に欠け、さらに他人の眼、他人の非難を強く気にするものです。

・結婚という場に情熱を起こすことは嫉妬のときをのぞいて不可能である

・姦通とは、結婚生活に欠けたこの情熱をふたたび求めようとする足掻き
 姦通は苦しみ、不安、罪の意識が伴う、恰好の情熱発生の場だから。

・嫉妬、苦しみ、劣等感、さらに罪の意識がかえってあなたの執着をあぶる。
 姦通は苦しいものと同時に、その苦しみは背中あわせ。いいかえれば、
 情熱の極致は姦通につきる。

・女性にとって鼻持ちならぬのは男の、自分の家庭をふり捨てられぬ小心さや、
 臆病な姿、そしてそれを自己弁解するあの小ずるさ

・結婚生活のなかに、かつて恋愛をしていたときのような情熱をふたたび
 見つけようとするのは愚か。
 では何があるのか。情熱の代わりに連帯感と多くの人のなかからこの人が自分の
 人生の伴侶になったというふしぎな縁の尊重を大切に大切にすること。

・恋情の炎に焼かれた女の辛さ

・女性にとって一人の女の失敗や愚行や過失は女性全体を侮辱するように感じる。
 このような感情は男性にはない。

・「こんな女に誰がした」というのが、どんな過失を犯した女の心のなかにも
 あるのではないか

・抑えつけている欲望や衝動は決して消滅しない。噴出のチャンスを待っているだけ

・消すことのできぬ私の影の部分なら、それを率直に肯定しよう

・あなたの素顔を認めないことは結局、御自分の人生を偽善的にしてしまうのでは
 ないでしょうか。あなたの半分の部分を偽り、他人や社会にあわせて見せている姿
 だけをすべてとして生きねばならぬから

・どんな人にも優しく、またどんな人にも優雅だった。本当の教養と優雅さ

・別々の自分が合体したものが本当の「自己」

・いい庭を見ていると、心がしーんとします。
 われわれの心のなかにはこの「しーん」としたものにたいする憬れがある。

・散文的で、だらしなく、うす穢れたわれわれの日常生活にも「しーん」とした
 何かが入り込んでくるときがある。その時を私は「人生の時」とよびたい。
 それは「生活の時間」にさしこんできた「人生の時間」なのだ。

・しーんとした人生のときが多くの場合、苦しみとともに訪れる。
 それは心を覚醒させるもの。

・デス・エデュケーション(死支度)とグリーフ・エデュケーション(苦しみに勝つ教育)

・不治の癌にかかると、我々はまずなぜ自分ひとりにこの不運が与えられたのかという
 嘆き、恨み、怒りが襲い、次に医者や神に何とか助けてくれ、そうすれば
 今後はこうするからという取引の心理がつづき、最後にすべてが駄目だとわかると、
 はじめて死を静かに受容する気持ちになるそう。(アメリカ人キュープラ・ロスの死
 の心理)

・生命力(ライフ・フォース) 進化的運命(エボリューショナリー・デスティニー)

・神とは我々の無意識にあるファザー・コンプレックスの投影である(フロイト)

・人間は胎内と生まれてから3ヶ月以内にその気質や性格に母親から深い影響を
 受けるそう

・生後の赤ん坊で、母親が下の世話を厳重にしてやり、またその後もそこを
 清潔にするように教育された子どもは大人になると、実直、真面目、きちんとした
 性格に成長するが、他方、狭量になったり、ユーモアを欠く糞真面目性格になる
 可能性も生まれる(フロイト)

・自分のコンプレックスを子どもに押し付ける方。間違い。
 親の自己満足のためにある教育。

・外形とちがう内側に端的にあらわれるのは食事の仕方。
 ボロが出るのは食事の仕方。

・「けなされる」ことによって発奮するものは20%

・教育とは親の幸福感によるもの

・我々の意識のなかには、弱いもの、無抵抗なものを苛めることに楽しさを感ずる
 快楽本能がある

・離婚とは情熱と愛とをとり違えた行為だと思っている頭のふるい男

・ネアカの性格もネクラの性格も後天的には生後3ヵ年のうちにきまるという。
 それは母とスキンシップがちゃんと行われたか否かによるのだ。

・若いときは人生の謎と意味とが解けないから、我々は生きるのであり、
 生きるのに値する。

・シュタイナーは人生を3つに分けて、
 若いときは肉体の季節、中年は心の季節、老年は霊の季節だと言っている。
 若いときは我々は元気で人生を肉体を通して享受することができる。
 老年は霊が活動しはじめる季節。霊とは肉体や心が享受したものに意味を与える
 深い智慧のことだろう。

・ロス女史は死にかかった子どもたちに「死んだらどうなるのか」ときかれると、
 蝶の話をするという。
 「わたしは蝶々のシンボルを使います。ねむってしまうんだとは言いません。
  天国へ行くとも言いません。からだはまゆのようなもので、そのまゆが修理
  できぬくらい、こわれてしまうと、蝶々を解き放つの。それがまゆよりも
  すばらしいことをわかってもらえると嬉しいな。というのです。」




この本では、嫉妬心の捉え方についてが一番参考になる。

当たり前のようだけど、実際、嫉妬に駆られたときの人間は狂おしいほど無様。
そんな人間になりたくはないから、読んでおいて損はなかったと思う。



あと、個人的なことだが、職場で妊娠をしている同僚の方がいるので、
赤ん坊の人格形成についての文はおもしろく読めた。
自分が赤ん坊の頃は、母親がどう育ててくれたのかわからないけど、
きっと下の世話をちゃんとしてくれたんだろう。そう思っておこうと思う笑


表紙のイラストも気に入っている。



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Hiro

Author:Hiro
読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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