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ブロークバック・マウンテン : アニー・プルー

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同性愛の悲劇。




・まじまじと見つめたりしない限り、夢は昼のあいだも消えずに燃え続け、
 あの底冷えする山を過ごしたかつての日々を、もう一度温め直してくれるだろう。

・この夏の残りをどう過ごすことになるかは、二人ともわかっていた。
 羊なんかくそくらえだ。

・音といえば甲高い泣き声と、乳をちゅうちゅう吸う音と、アルマの眠たげな
 うめき声。どれも繁殖と生命の継続を感じさせ、心安らぐ思いだった。

・熱い衝撃がイニスを内側から焼き焦がし

・そして自然に、まるで正しい鍵が鍵穴のシリンダーとかみ合うほど自然に
 二人は口をくっつけた

・自分で解決できないなら、それは我慢するしかないんだ。

・何年も何年も、二人は苦労して高原の牧草地や山の減流域に登り続けた。

・寝そべったまま枯れ木を火に投げ入れた。
 火花とともに、二人の真実と嘘とが舞い上がった。

・ひとつだけ、時を経てもずっと変わらないことがあった。
 たまの逢瀬のめくるめく興奮に、時間の意識が影を落としていること。
 飛び去っていく時間。足りない、いつだって足りない時間。

・はっきり言うぜ。一度きりだから、よく聞けよ。俺たちは一緒に、
 すばらしい生活が送れたはずだ。本当に夢のような生活が。
 だがイニス、おまえはそれを断った。おかげで俺たち二人は、ブロークバック・
 マウンテン以外に何もない。すべてがあの体験の延長でしかない。
 まったくの話、本当にそれだけなんだ。

・ジャックには忘れられない体験があった。それが起こったのは、ブロークバック・
 マウンテンでのあの遠い夏のことだった。
 ある夜、イニスが背後から近づいてきて、彼を抱き寄せた。その静かな抱擁は、
 二人がともに抱えている渇き、性とは別の渇きを癒してくれた。

・炎が赤らんだ光の塊をぶつけて来て、二人の身体が作る影が、岩の上で一本の柱に
 なっていた。このまどろみながらの抱擁は、ジャックの記憶にしっかりと根を下ろし
 た。二人の離れ離れの辛い人生にほんの一瞬訪れた、嘘いつわりのない、魔法のよう
 な瞬間だった

・違う、とイニスは思った。タイヤ・アイアンでやられたんだ。

・どこかでクリーニングに出してなくしたばかり思っていたチェックのシャツ。
 ジャックはこれを盗んで、自分のシャツの中に隠していたのだ。
 まるで二つの皮膚のように、一つをもうひとつの内側に入れてーいや、二つを
 合わせひとつにして。

・愁いの涙

・自分が知ったことと、信じようとしたこととのあいだには、いささか隙間が
 空いていた。だが、それはどうすることもできない。そして、自分で解決できない
 なら、それは我慢するしかないのだ。


あとがき
・主人公の青年二人が16年間にわたって逢引きを続けた山々

・イニスは亡き父から植え付けられた恐怖のために、自身の性的志向や感情と
 向き合えず「自分で解決する」というアメリカ的マッチョ主義を棄てることもできず、
 結局は自分の殻に閉じこもっていくしかない。

・1920年代から90年代まで、北米では男子新生児への割礼がきわめて広く普及して
 いた。背景には、表向きの理由として「清潔を保つ」、裏の理由としては「自慰を
 行いにくくする」






なんとなくまた読みたくなって、2回目。
時代(舞台は1963年ワイオミング州)に色濃く残る同性愛の陰を描きだした作品。

今でも、日本では男同士が手をつないで歩くなんて難しいのかもしれないけど、
イニスとジャックが生きた時代はもっと過酷で、残酷。同性愛がばれると殺される時代。
16年も逢瀬を重ねる二人は、本当に頭が下がるような想い。好きだからこそなんだ。


読むと、悔恨の想いに駆られる。
と同時に教えてくれるのが「チャンスを逃すな」ということ。

大事な物語。
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まとめ【ブロークバック・マウ】 from まっとめBLOG速報

同性愛の悲劇。・まじまじと見つめたりしない限り、夢は昼のあいだも消えずに燃え続け、 あの底冷えする
  • 2012/11/24 12:09

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Hiro

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読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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