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ジェニーの肖像・それゆえに愛は戻る : ロバート・ネイサン

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ロバート・ネイサンは1894年ニューヨーク生まれの詩人。





*ジェニーの肖像*



・まるで静かな夢のアーチをくぐり抜けるかのように歩きつづけた。
 体が軽くなり、体重を失い、夕暮れの空気でできているように感じられた。

・子どもの遊びというのはとても真剣なのだ。

・ぼくはあたたかく幸せな気分になった。ほかの人間といっしょにいて、
 自分は今何をしようとしているんだろう、なんてことを考えたりせずに、おしゃべり
 するのはいいものだ。

・女性には時間を超越した何かがあるべきだ。男にはそれがないーわれわれは
 つねに現実のことで頭がいっぱいだから

・ぼくは5番街にでた。そこが歩きたい通りだったからだ。
 初めてそこがぼくの世界であり、ぼくの街であり、ぼくの青春、
 そこからぼくの希望にふさわしいところだと感じていた。

・なんてわずかなものなんだろう。ぼくたちと、待ち構えている寒さや、神秘や、
 死のそのあいだにあるものはー

・明日が嵐のなかに消えてしまったらどうなる?

・ぼくたちの前にある、明日の太陽が昇ると思っていたところに、
 ふたたび昨日を見つけるのだろうか?

・視線をゆっくりずらしながら、ひとつひとつを穴があくほど見つめていた。

・「どうしてひとは、ときどき、見たこともないものなのに、知っているのかしら。
  まるで、いつか見ようと思ってて、それで、見ようとしていたら、
  それがどんなふうに見えるか思い出せるみたい」

・無情でリアルな、現在を抱え込んだしみだらけの4つの壁。

・芸術家は自分自身のため、そして仲間のために、なにかしら答えを見つけ出さなくて
 はならない謎に囚われている。

・色彩のとりこ

・自分の才能を決して疑ったことがないという点で、幸せな男

・彼女にはほとんど重さがないように思えた。

・あなたはあたしのところには来られないんだから。あたしだけが
 あなたのところに来られるのよ。

・あの年頃にはみんな秘密をもっている。

・ねぇ、どうしても人はときどき、何かを悲しんだりするのー
 まだ起きてもいないことを。きっと、それはこれから起こることなのよ。
 これから起こることを知りたくないから、それを不安とかなんとか呼んでる
 だけなんじゃない

・この世では、われわれは自分たちの無知や単純さに十分には
 感謝していないのかもしれない。神のことを考えたり、宇宙の考えたりもするが、
 あまり深くは考えず、それが神秘であり、もしもきちんと説明されたなら
 理解できないものだということを、本当には信じていない。

・われわれは愚かに創られたのだー無知で単純に。そしてその無知のみが、
 謎だらけのこの地上で楽に生きることを可能にしている。
 単純さこそがわれわれを、えんえんとつづく日々のなかの別の一日に目覚めさせて
 くれる。無知こそがわれわれの行為のひとつひとつを、新しいものであり、意志を
 働かせた結果であるように見せてくれる。

・残ったのは晴れ晴れとした心地よいー寂しさだった

・彼女の人生の糸がぼくの糸に織り込まれていて、時間や世界でさえ
 ふたりを完全に引き離すことはできなかった。

・やりたいことができないなら、金持ちになる意味などあるだろうか?

・知らなきゃならないことは山ほどあるのに。ぼくらは味覚や触覚に頼って生きてる。
 目の前にあるものしか見ずにね。




*それゆえに愛は戻る*




・悲しみはーあるいは悩みもーひとりで背負うべきもので、だれかと分け合うことは
 できない。しかし、喜びは分け合うものであり、愛もまた同じ

・彼女は決して独占しようとはせず、ただじっと見守ってくれていた。

・詩人が自分自身から美や英知を紡ぎだす方法。

・「カニたちは、釣り針が体の中に入ってくるとき、悲鳴をあげているのよ。でも、
 だれにも聞こえてないから、おとなしく自分の運命に従うの」
 「カニは自分たちが何なのかなんて、最後までわからないわ。カニは、自分たちが
 美しいと思っているだけ」

・今のあたしじゃないものになんて、なりたくない。

・きみは悲しみと仲直りしなくちゃいけないね。
・ショービジネスの世界では、人々を不幸のなかに置き去りにはしないんだ。
 もう二度とスクリーンを見てくれなくなるからね。

・愛は決して消えたりしないわ。それはあなたについてきて、
 あなたを見つけ出すのよ。

・美はうつろうだけ 決して消えはしない。

・もっとも情の深い動物とされる雌ギツネや、クマ、雌のライオンたちは、自分の
 子どもたちに彼ら自身の世界を作り、親を忘れるようにと教え込む。
 ワシは子どもに飛び方を教えた後、二度とその姿を見せることはない。
 クモは自分のできの悪い子どもをしばらくのあいだ背負っているが、それも
 長くはつづかない。スズメバチはまだ生まれていない娘をたくさんの食糧とともに
 ひとりぼっちで置き去りにする。
 人間だけが、最初から最後まで子どもたちといっしょにいるのだ。
 
・放してやる前に魚に何かささやくのだった。
 「欲張りだから罰があたったのよ」

・愛がなけりゃ、何を手に入れられるかね?

・彼女があんまりにもうれしそうなので、こっちまでうれしくなってしまった。

・愛がまだ、からっぽの部屋をあたためているような。






一般にいえばどちらもファンタジー小説なんだけど、自己啓発本みたいな印象も受ける。
生きる上での原則的なことが台詞に込められているから。

愚かで無知に生まれたことが幸せだと捉える台詞は興味深い。
たしかにそうなんだ。無知だからこそ、生きる意味があるように思う。


詩人らしい感情の比喩表現がとっても素敵で、読んでいて本当に楽しかった。


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Hiro

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