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もう切るわ(井上荒野)

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げらげら笑った

父が死ぬと、母はぷっつりちらし寿司を作らなくなった

筋肉からめためた

誰にも知らせる必要なんか無いのだ。自分のこの気持を、あたしはじゅうぶん信じることができるのだから

世の中にはどうしても死ぬわけにはいかない人間がいる。なんとなくわかるだろう。そういうやつらのためのルートを探せばいいんだ

「肉や油を抜いたって、美味しいもの、たくさんできるのよ。本を送ったでしょう、前に」
「いやなんだよ、ああいうのは。ちゃちな宗教みたいでさ」


葉と一緒に食べると何でも旨いんだよな。


その頃はほとんどうわ言しか言わなくなっていた夫が、今一度こちら側に戻ってきたように思えたのだった。

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誰よりも美しい妻 : 井上荒野

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バイオリニストで、好色の夫。夫の不倫を知りながら冷静でいられる完璧な妻。



・7月のはじめの陽は夏の光というにはまだどこか水っぽくて、レモンジュースのようだ。

・惣介の孤独。だけど、私が何よりも愛しているのはきっとそれなんだわ。

・天井から降ってくる気配には2種類あって、それは「海」と「森」だ。

・こんなとき園子は、ほかの女のように「ええっ?」とか「ひどい!」とか、いちいち嘆いてみせない。
 告げられたことを素早く咀嚼してから、適切なことを言う。

・不当に傷ついたのはどちらだろう。

・まるで、セックスそれ自体が、もう一人の女であるかのように。

・美しさなんていうものは、自分にとって必要なただ一人の男のためだけにあればいいのだ

・まったく私は、惣介を愛さずにはいられない。

・うんざりすることに、私はいまだあのバカ男を愛している。
 そうして、いつものように、ほとんど同時に、あのバカ男と別れて本当によかった、と考える。

・ずっと額縁の中に閉じ込められているみたいだった。それも、日曜画家が描いたみたいな、
 パースもデッサンもくるっているへたくそな絵の中に。

・自分の声がどこかべつの場所から聞こえてくるようだ。

・マイナスにマイナスをかけてプラスに転じようとすること

・錆びて黒ずんだ指輪みたいに、遥そのものが醜い。

・その女にぞっこん夢中であることを、表情や態度の端々にポスターみたいに貼り付けて。

・徹底的に予想外

・自分が生きながら埋葬されているような気分になった。

・降り積もった埃に似た淋しさが体の中で舞い上がり、何か別のものに形を変えて、
 再び体の底に降り積もるのを待った。

・この人、サナギになってるんだわ。

・ちゃんと闘い、神様か、悪魔か、あるいはそういう名前ではない、何か圧倒的な存在に向かって
 祈り続けていたのだ。



一般的とはいわないが、本能で生きる男は、恋愛でも本能に従って奔放だと思う。
妻を愛して、当然のように他の女も並行して愛する。
悪いことだと世間からいわれていようとも、愛してしまうものは仕方のないことだ、そんな考えがあるんだろう。


反面、妻。
基本、夫の不倫に耐える、または怒り、狂う。
だが、この小説の主人公ともいえる妻は、ただ冷静に夫の不倫をサポートするかのごとく、振舞う。
冷静に、的確に、愛すらもって。


物語のラストに妻の本当の気持ちが分かる。ぞっとした。
そしてこの人、人間だったんだ、と思った。





不倫を肯定する人、できる人の気持ちをもっと知りたくなった。


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Hiro

Author:Hiro
読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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