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ももこの話 : さくらももこ

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まる子だったあのころの思い出と爆笑エピソードエッセイ。



・今考えてみれば、母は八百屋の店番をしながら、そのあいまをぬってけっこういろん
 な料理を作ってくれていた。コロッケやてんぷら、オムライスなど、子供の好きそう
 なものを毎日考えてくれていたにちがいない。

・私たちが何回も何回も「コレ、おいしいよね」と言うので、母は非常に嬉しそうだっ
 た。


・私はそのままあまり食欲のない子供として母に文句を言われながら育ったのだが、
 途中母の文句のナイジェリアがアルジェリアに変わった

・ヒロシは、この歌(喝采)の出だしから間違えていた。
 ♪いつものようにまくら空き 恋の歌をうたう私は 遠のいた知らせに
  黒い不死鳥(ふしどり)がおりました
  われら三年前 飛べるあなた えきりのごし くどきはじめた汽車へ 
  ひとり呼び乗った

・さっき一瞬母の顔が気の毒に思えたが、もうただのブタまんじゅうにしか見えない

・普通の習字と違ってかきぞめ用紙はふんどしみたいにやたら長い

・新聞紙にくるまれたやきいもを家に持って帰るまでの、紙とイモの匂いが
 まじった香りも期待の高まる喜びに満ち溢れている。イモの熱が、新聞紙を介して
 掌に心地よく伝わってくる感じもオツなのだ

たとえ買えるお金を持っていたとしても、自腹を切ってまでやきいもを買おうとは
 思わなかった。でも誰かが買ってくれるのなら欲しいのである。やきいもとは
 そういうものだ。


・子供のヘソが曲がるまでにはそれなりに理由があるのだ。

・みんな、もっともっと植物や花に興味を持ち、外国のようにどこの家の庭やベランダ
 からも花が咲き乱れる風景になればいいのにな

・バレンタインの当日は、絶対に何ももらえそうもない風貌の男子までがやけに色めき
 たち、絶対にふられそうな風貌の女子までがチョコを胸にやはり色めきたっていた。
 休み時間になるたびに、廊下では多数の女子がウロウロ、男子たちは教室でソワソワ

将来なりたいものが漫画家なのだから、どんなに体育ができなくても関係あるまい。
 漫画家になるためには、常に漫画の絵の練習をし、じっくりたくさんの漫画を読み、
 あとは余計なことをせずにおとなしく気楽に過ごしていけばよい。


・参観会のときに手を挙げて発表するなんてそんなめっそうもないこと

漫画を読むということは、体の運動ではなく心の運動なのだ。
 楽しい絵やキャラクターたちのしゃべるセリフにより、心がどんどん広がっていく。
 冒険をしたり、すてきな恋愛をしたり、なんか知らんけどやたら感動したり、ビジュ
 アルとともに自分のペースで無理なく心を運動させることができるすばらしいもの、
 それが漫画。


もしも自分の描いた漫画を、たくさんの人が読んでくれるなんていうことになったら、どんなにうれしいものだろう、とそんなことを授業中や風呂に入っているときなど所かまわず夢みていた

・パンツとシミーズだけ着てすごすことにした。子供か婆さんだけに許される行為

・私は小川が大好きだ。小さい川を見ると、何かいるんじゃないかとわくわくする。

・高校3年の夏、私は漫画家になりたいという夢をたまちゃんに告げた。たまちゃんは
 「ももちゃんならなれるよ」と言った。そして、自分は外国に留学したいという夢を
 私に告げた。私たちは、もう一緒の春を過ごすことはなくなる。
 たまちゃんがポツリと「大人になっても隣同士の家に住めればいいのにね」と言った。
 その言葉の中に全ての悲しみが含まれていた。私は顔を上げずに「うん」とだけ言っ
 た。目の中にたまった涙が乾くまでまばたきもしないで下の方を見ていた。
 翌年の夏、私は漫画のデビューが決まった。同じ頃、たまちゃんは成田からアメリカ
 に旅立った。

努力とかやる気とか、そういうものより肝心なものが「調子」







ちあきなおみの喝采を父に教えるエピソードがオモシロすぎて、5分ぐらい笑い続けて疲れました。
でも久しぶりに心から笑えた気がしました。感謝。


漫画家になりたいっていう純粋な気持ちを描き続けたからこそ今の著者があるんだなぁと妙に納得してしまい、
夢を見続けることの大切さを爆笑エッセイから教えていただきました笑

それに伴っての著者のフットワークの軽さというか、安定したヌケ感はやはり魅力的。
大事なのは「調子」っていうのが、心に残りました。



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憧れのまほうつかい : さくらももこ

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17歳の冬、一冊の絵本に恋をした。その作者はエロール・ル・カイン。





・ピカソが活躍していた頃、ピカソのうわさを聞いた若い画家たちが競ってピカソに
 会いにいったものの、ドカンと圧倒されて立ち直れなくなり次々と筆を折るものが
 続出した


・エロール・ル・カイン、がんのため死去。
 私の憧れの世界を描く魔法使いはもういない。

・さすがお茶の時間を大切にしている国

彼が生きて地球にいる間にしか彼の作品はこの世に残せないのに、彼自身も
 きっと心の片隅でそれを感じていたから命のある限り描き続けていたのだろう


・私が憧れていたまほうつかいは、ピュアで明るくほがらかでシャイで、
 みんなから愛されていてがんばり屋だったのだ。

・「ライカ」ときいただけで「えっ」と高鳴るこの心。

・いわさきちひろに夢中になっていたころ。
 高校に合格して、入学前にお母さんが「新しいかばんを買ってあげるから」というん
 で、「かばんはいらないからそのかわりにいわさきちひろの作品集を買ってほしい」
 と言った。ちひろの作品集のためなら、カバンなんて中学のやつで十分だと思った。

・短大2年のとき、デパートの催事場で18万円の絵を買った。
 20歳になる記念に買うことにしようと思った。





この本は、彼女の憧れであるル・カインの地を訪ねているエッセイ。


さくらさんって紛れもなく天才だなぁと思った。
絵を買う思い切りの良さだったり、覚悟みたいなものがこの本から読み取れて、
そういう大胆さがあったから成功されているんじゃないかと思ったり。

それでいて、日常さをまったく失わない、というか、ごく普通の日常を面白おかしく描ける唯一無為な人だと感じた。
俵万智さんの日常感とはまた違った良さ。


ぼくは絵には大して詳しくないのだけれど、本の中にはル・カインと著者の挿絵がいっぱいあって、
いかに著者がル・カインのことが大好きかが伝わってきたし、自分もル・カインについて興味を持つことができた。
感謝。


彼女らしさがいっぱい。
読んでてほんとに気持ちよかった。

もものかんずめ : さくらももこ

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さくらももこ初のエッセイであり、91年大ベストセラー。


・私が水虫になったというウワサは、約1分で家族全員に知れ渡った。
 「臭足のヒロシ」と異名をとる父

・姉は急に冷酷極まりないナチの司令塔の様な顔になり、トイレのスリッパは使うなとか、
 部屋を裸足で歩くなとか、数々のオキテを数十秒のうちにつくりあげ公布した。

・これは天狗の仕業に違いない。

・爽やかな顔で首吊り台へと登って行った。

・「みつばちハッチ」の死に損ないのような絵

・「泣き女」とは、東アジアあたりのどこかの国で、葬式があると悲しみのムードを盛り上げるために、
 わざわざ泣きにやってくる女のこと

・棺桶のメルヘンの小窓

・「やいやい」という無意味なかけ声

・死ぬと無条件で仏の弟子になれるというこの世のシステム

・「ポリープや ああポリープや ポリープや」

・ファンレターを出してから3ヶ月後、私の期待とは裏腹に、商魂たくましいファンクラブの
 案内状が届いた。

・いつかの
 あなたの瞳の色と
 同じ色の
 絵の具を見つけました。

 イラストはマリンブルーの絵の具が描かれている。何人に恋していたのであろうか。

・私はそのとき、彼が一生ヒラで終わる予感を止める事ができなかった。

・父親は、何か遺言があるらしく、顔をしかめていたが、急に目をカッと見開き
 「ナッパ!!」と絶叫して息をひきとったそうだ。

・本格的にもてあましてしまう

・私が新婦のさくらひろしです

・学校の給食で、嫌いなものが出ても食べなきゃならないのはどうしてだろう。
 大人は嫌いなものを食べなくても、ちゃんと生きているじゃないか。
 泣きながら食べている生徒を教師は冷笑しながら監視していた。こんなバカげた抑圧




ちびまる子ちゃんの作者である著者。
エッセイを今回初めて読んで、天才なんだと気付く。
何が天才かというと、日常のくだらない、取るに足らない部分をいかに上手く掬い上げるか、である。

彼女のフィルターを通すと、なんでもないことが、とっても面白いものに変わる。


著者が昔残していた詩がエッセイ中にあるが、あまりにも可笑しくて
爆笑してしまった。
本を読んでいて、こんなにゲラゲラ笑ったのは初めてかもしれない。



ちなみに、祖父のともぞうさんは、アニメのように家族想いではなく、著者自身嫌っていたそう。
知らなかった。



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Hiro

Author:Hiro
読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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