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精神病棟に生きて : 松本昭夫

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統合失調症で精神病院に入院していた著者の記録。想い。





・16,7歳。精神疾患の好発時期

・私の精神は小康状態を何とか保ちながらも、異常を孕んでいた。

・今でこそ(私も早70歳になろうとしている)、性愛の欲望は薄れたが、
 それでもたまにセックスを感じる

・私はもうセックスは出来ない。中途でダウンしてしまう。
 現在の私は性愛ならぬ、聖愛というものを考えているのだ。

・年を取るにつれて、人はだんだん子どもへ帰っていく。

・統合失調症は内因性精神病と言われている。内因性とは遺伝的な要素が強い
 という意味

・私はいわゆるカウンセリングや精神療法を受けたことがない。私が入院していた
 当時はまだ珍しい療法だった

・ものの本で調べたところによると、知能指数は100が普通で、114は中の上。
 東大に入るには120以上が必要だとあった。
 世界的名作ドン・キホーテの作者セルバンデスは、IQが100ちょっとだったそう。

・私にはフェティシズムの趣味があった。特にその対象は靴である。
 私はセックス本番よりも、この靴のほうに欲望が傾いてしまう。特にハイヒール。
 はいているハイヒールに、その女の欲望が凝縮して詰まっているような錯覚。

・確実に、病院側では私たち患者を子ども扱いしていた。

・真の平和とは、障害者と健常者とが、一緒に生活を楽しめる、「共生」に
 ふち取られた国に実現するはずだ。

・自殺者が最近年間3万人を超えている。一日に約100人弱の人が自殺している
 ことになる。自殺する人は、大半がうつ状態だ。

・私は忌み嫌っている統合失調症にかかった自分自身が嫌いである。限りなく健康で
 病的ではないが、いまだに予防の投薬を続けている自分が嫌い

・ゲーテも躁うつ病。ドイツのバイエルンの国王だったルートヴィッヒ2世は統合
 失調症で、同性愛者だったそう

・精神障害者であることが会社にばれて首になったこともあるそう

・ロマンは脆弱だった。

・私は死後は無だと思っている。天国だの地獄だのは信じない。

・幻聴は考想化声といって、自分の考えていることが声となって聴こえてくる

・神が存在するのなら、悪魔も存在しなければならない

・雲の切れ目から差す光の帯のようなものを「天使のはしご」というそう

・統合失調症は夜によく似合う。私は妄想を次から次へと働かせて、意味不明の詩を
 書いていた。詩と統合失調症とはよく合致した。

・私は中空の一角でSさんとセックスをしている。こうした妄想が毎日続いた。

・うつ的傾向とは、気分が晴れなく、暗鬱な心情とともに、虚無的な感情に
 陥りやすくなる。死のことを終始思う。

・精神障害者は寛解すると一般の人たちと何ら変わらない。何の不便もない。
 言ってみればバリアがない。この点を精神障害者は幸福だと思うべきである。

・私は射精すると、一瞬世界がぼうっとかすみ、没落したような気分に陥り、一種の
 自暴自棄の感覚に捕らわれる。

・統合失調症の発病率は1パーセント、百人に1人とのこと。
 全国の精神障害者数は平成10年の調べで、220万人。

・重篤な者のみを病院に残すいわゆる沈殿患者
 社会的入院…家族が引き取らない、拒否しているケース

・暗殺されたケネディ大統領には知覚障害者の姉がいた

・アメリカの学者の話によると、日本の精神医療界の現状はおよそ30年前の
 アメリカの状態だろうとのこと

・精神病院へ入院することは何ら社会的支障はない。職場で締め出されたり、恥ずかし
 い思いをすることもないので、社会にたいして隠す必要もない。(カナダにて)

・「社会復帰するとは必ずしも就職して働くことではない」

・日本では性に対する抑圧がある。これがいろんな精神疾患の原因となっていることは
 事実であろう。

・PTSD(心的外傷後ストレス障害)

・統合失調症は母親が作るとも言われているそう

・最近、ハンセン病患者の隔離政策が誤りだったことを国が認めた。
・精神障害者も子どもを作っていいのである。たとい、その子が成長して発病
 したとしても、国全体でその子を保護していこうというのが、福祉の原点。
 「共生」の原点。

・障害者はいい意味で、突っ走りがちな社会のブレーキ役を果たすべき。

・精神科の診察室で患者、とくに男性の話を聞いていると、よくセックスの悩みに
 出くわす。その多くは、「自分のペニスが勃起しないで、使い物にならない。
 なんとか薬を減らしてください。」といったものが大部分である。

・受胎後数ヶ月が最も胎児に異常が生じやすい時期

・早発性痴呆から精神分裂病、そして現在の統合失調症という名前になった

・現在の学説(平成16年)では、統合失調症の原因として脳内神経伝達物質の不均衡や
 胎生初期の障害に重きを置くことが多い。しかし精神病の発症に性的なエネルギーが
 関与している可能性は否定できない。







読んでいて、著者が若干だが、頭の固い人間であるような気がした。
自分の考えが見事に固形化してしまっているような、そんな感じ。
ぼくは考えなど流動的でいいと思っているので、液体みたいなイメージを持っている。
もちろん芯の部分は固形でいいのだけれど。

だから、「ここをこう決め付けてしまわなくてもいいじゃないか。」と思う節もいくつかあったが、所詮十人十色なので、そういう考えもありか、みたいにいい意味で読めた。


ぼくは統合失調症についてなど全く知らなかったので、どんなものなのか著者の文を
辿って想像しながら読んだ。自分の身近にも幸か不幸か、うつ病など精神病にかかっている人がいないので(もしかしたら分からないだけでいるのかもしれませんが)、いろいろと勉強になった。

著者の性に関する事実が嘘偽りなくはっきり綴られている印象が強かった。
靴フェチだとか、セックスに対する思いとか。


これからはたとえ統合失調症だという人がいても、前の自分よりかはうまく
接していけそうだと思う。100人に1人はかかるという結構身近なものなのだなぁ。

25歳のうちに読めてよかった。



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Hiro

Author:Hiro
読んだ本の記録。忘れたくない言葉。

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